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 1995年,Pringleらによって開発された事例検討学習の方法論.SEA(エスイーエイ)と呼ばれる.「個々の医師にとって重大な出来事が生じた事例・症例(患者に望ましくない結果が生じたかどうかは問わず)に関して,将来的な診療の質改善につなげるために,系統的に,詳細に検討する方法」とされている.数名程度のグループで行われることが多いが,指導者と学習者で1対1で実施することもできる.
 プロフェッショナリズム,コミュニケーションを巡る関係性など,複雑な問題に関する議論を,学習者自身の感情の動きを含めて議論することが特徴となっている.また,様々なレベルの医師や医学生,多職種からなるチームをよりよいものにしていくためにも,SEAが有用とされる.

SEAの手順
項目 内容
①重大な出来事の記述 重大な出来事に関するストーリーの枠組みを簡潔に示す.問題点が明確に聴衆に伝わることが重要である.
②最初に考えたこと,そのときの感情 なぜ,この出来事について述べたいと思ったかを示す.また,それによってどのように感情が揺さぶられたかを描く.
③うまくいったこと 出来事にどう対応したかを示す.
④うまくいかなかったこと 出来事にどう対応したかを示す.
⑤こうしたらよかったと思うこと 次に同じような出来事が生じたら,どう対応しようと考えているか,どういう知識,スキル,感情への対処法が必要だと思うかについてまとめる.
⑥アクションプラン,学びの計画 ⑤で挙げた点について,何をどのように学ぶかに関して,計画を立てる.