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D125

卒後研修規則 I.1. 一般医学2001改定

I.1. Allgemeinmedizin(2001)

 

訳者解説

1992年に卒後研修規則の大改定が行なわれ、その後現在にかけて活発補強が行なわれた。2002現在専門種類は、本ホームページD124卒後研修規則一覧に示したように41種類あるが、科によってはサブスペシャルティに分かれていたり、自由選択卒後研修診断治療専攻という特殊専門領域を有していたりする。

 

その中の一つである「一般医学専門」は、家庭業務を行なう専門であるが、1994以後はこの専門資格を持たないと家庭としての開業認可されなくなった。この一般医学専門研修規定以下に示すとおりで、最低5年間研修を受けて医師実施する試験合格しなければならない。

 

現在ドイツでは開業定員制が施行されていて、それぞれの医療人口平均にみて20万から25万人)ごとに、その区域地勢年齢構成などを考慮して専門定員が定められている。多数専門定員充足しているが、家庭の方は専門供給不足により定員に満たない医療がかなりある。

 

この一般医学専門は、さらに下記専門研修することにより証明取得することができる。

I.1.A.1. 診断治療専攻: 検査室検査Laboruntersuchungen

I.1.B.1. 自由選択卒後研修: 臨床老人医学Klinische Geriatrie

訳者 岡嶋道夫

 

 

定義

 一般医学は、健康上の苦しみ、問題または危険生物精神及び社会面を考慮し、また他の医師及び健康関連した専門種の人の助言を求める判断をする医学能力の下に、あらゆる健康障害、あらゆる年齢の人に対して生涯を通しての家庭としての世話をすることを包含している。一般医学は、病気のときに医学的、精神及び社会援助患者中心包括し、また経済考慮する。

 

さらに、急性及び慢性疾患予防及び健康相談疾病早期発見リハビリ処置導入患者健康上のケアに役立つあらゆる人や機関との共同作業地域に結びついた健康促進活動支援患者医学的に重要なデータの統合も含まれる。

 

卒後研修期間

§8 (1) により卒後研修機関で5年。【内訳以下のとおり】

 

        1 1/2     一般医学

        1         内科病棟勤務。さらに最低 1/2年を病棟勤務内科とは限らない】

         1/2      外科

         1/2      小児

        1 1/2      卒後研修、この場合研修期間が3ヶ月に達していれば算入可能算入可能な卒後研修以下期間まである

           1 1/2年  一般医学または内科

           1       産婦人科または小児または整形外科

           1/2 年    麻酔または労働医学または眼科または外科または咽喉または皮膚性病科または小児外科または児童春期精神及び精神療法または神経または理学及びリハビリ医学または泌尿

 

      クルズス参加 合計 80時間

 

年間の卒後研修開業の下で行なって差し支えない。

 

卒後研修内容目標

 

健康障害予防疾病早期発見助言、とくに無選択患者層で生物精神的及び社会次元考慮した診断治療慢性患者長期のケア、救急患者における医師としての初期処置患者家庭及び社会環境考慮に入れた治療計画におけるリハビリも含めた医学的、社会介護的及び精神的な援助統合、における深い知識経験及び技能についての伝達習得及びその証明

 

これに関連して一般医学に属するものは

 

.以下において家庭業務顧慮した深い知識経験及び技能

 

·          選択疾患対象にして、現われてくる総ての健康障害における一般医学医師としての診断治療及び助言、そして防ぐことのできる危険経過にとくに考慮を払った一般医学的な急性及び救急のケアも含む

·          時として専門診断治療を含む医師処置調整、また所見の結びつけ、評価保管、ならびに患者医学的ケアのシステムに導くことも含む

·          処置治療にさらに医師介護及び社会援助を取入れること

·          健康に関する助言健康障害早期発見予防接種を含む予防リハビリ治療開始実施経過とそのあとへの配慮

·          家庭環境介護施設ならびにその他の社会環境、さらに往診業務も含めた患者家庭医療特殊

·          診断治療方法有効とリスクを慎重に考えて患者に対する健康リスクを避ける

·          健康促進方法地域密着して活用、ならびに環境及び労働場所由来する有害影響見分けて判断する

·          家庭としてのコミュニケーション

·          慢性患者多病性及び死にゆく患者治療医学助言

·          老人リハビリを含む老人患者診断治療家庭特殊

·          家庭としての精神的及び精神身体的ケア、危機への介入ならびに助言基本依存患者指導

·          行動能力及び負担能力就労能力職業と稼得の能力ならびに介護必要についての鑑定評価

·          一般使用されている薬の薬理慢性患者継続治療多数処方問題医薬誤用のリスク、ならびに家庭診療条件及びこれと関連して考慮すべき倫理原則のもとにおける医薬処方医薬試験法的義務

·          一般医学における質の保証原則

·          所見記録作成医師報告のあり方、社会福祉規の関連規定社会福祉疾病金庫契約年金保険災害保険母性保護法、少年労働保護法及びその他の規定)及び医師患者関係に対する重要な法基準

·          蘇生も含む救急診断治療

·          換気障害排除するための基礎循環及び機能診断適応実施及び評価Ruhespirographie)、家庭のケアの範囲でこのために必要とする機器検査

·          家庭のケアの範囲での機器技術を含む理学療法

·          家庭のケアの範囲での尿路前立を含む内臓音波診断適応記録作成

·          家庭のケアの範囲での末梢血管Dopplar検査適応実施評価及び記録作成

·          肛門直腸検査

·          穿刺及び注射を含む家庭のケアに必要器具使用技術習熟

·          家庭のケアに必要創傷処置創傷治療切開摘出試験切開技術一般医学医師診療において処置する損傷疾患場合局所及び末梢伝達麻酔も使う

·          家庭のケアの範囲で、固定及び機能包帯を使った固定副木による治療

·          災害負傷のケア及び外科救急場合初期ケア、これに伴ったり継続される処置組織のケアも含む

·          特定疾患ではない(?)急性及び慢性疼痛における疼痛治療

·          この専門領域基本検査での技術実施ならびに所見評価

·          この専門領域一般検査のための体液及び分泌試料採取適切試料処理ならびに所見病像分類する

·          この専門領域専門検査術式実施ならびに所見評価

 

2.以下知識伝達習得

·          検査検査実施

·          家庭ケアの範囲内での尿路前立を含む内臓音波検査実施評価

·          小児年齢における予防検査U2からU6J1

·          疾患早期発見のための専門方法